…確かにあの日は暑い、とても暑い一日だった。そして俺はほんの冗談のつもりで言ったのだ。「我慢大会やろうぜ!俺ん家で!」気がつけば男4人が集まり、俺の家の…締め切った一番日当たりの良い部屋でその悪夢は始まった。持ち寄った冬の必需品…ファンヒーターや火鉢は蜃気楼が出んばかりに熱を帯び、防寒着に身を包んだ俺たちは一瞬で汗だくになった。遠のきそうな意識の中で、よせばいいのに俺たちは熱々のうどんやラーメンを啜った。暑さで朦朧とする意識下、もはや味も定かではない…なのに誰一人やめようと言わない。只管黙々と箸を進ませる。つまらない意地か。プライドか。それとも、この地獄の果てに何かが待っているというのか………。
「おまっふざっけんなよ! 我慢大会やったらプールで合コンっつ約束だったろが!!」数十分後、俺たちは庭のプールサイドに出ていた。地獄を耐え抜いた4人の男たちはゾンビのように部屋から這い出、一目散にプールへと飛び込んでいた。バイト先から借りてきたビールサーバーやかき氷機をも用意し、地獄の後の天国の演出には万端整えたはずだった。そう、バイト先の女の子たちを誘う、ということを怠らなければ…!----------はじめまして。コンテスト開催おめでとうございます。オブ欲しさに目が眩んだものの「はっ!これではいかん! 何か、何かネタを考えなければ…!」と、無い知恵を絞りひねりだしたテーマがこれです。「我慢大会」。とんでもない暑さの昨今です。やるのならシムの中で。